映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』の感想
タイトル
原題は『The Hundred-Foot Journey』。100フィートの旅。100フィートは約30メートル。実際には旅にならない距離であるが、南フランスのミシュラン1つ星のフレンチレストラン(ポスター左側)と道を挟んで反対側にあるインド料理レストラン(ポスター右側)の距離を示している。それぞれのオーナーの対立を含め、たった30メートルなのに遠く感じてしまうような2つのレストランの距離を示している。
ストーリー
南フランスでミシュラン1つ星のフレンチレストランを経営するマダム・マロリー(ヘレン・ミレン)は夫を亡くし、残されたレストランでミシュラン2つ星を目指して日々最高の料理・ワイン・サービスを提供している。そのレストランの向かい側に突然インドから現れた家族がレストランを経営するという。オーナーのパパ(オム・プリ)、料理人のハッサン(マニッシュ・ダヤル)、その兄弟達(兄・弟・妹2人)でレストランを切り盛りする。料理の天才的な才能を持つハッサンは母の教えをもとにガラムマサラなど様々なスパイスを使いこなし、フランス人も絶賛するインド料理を振る舞う。マダム・マロリーとパパは顧客争奪戦を繰り広げる。そんな中、ハッサンはフレンチレストランで働くマルグリット(シャルロット・ルボン)と仲良くなり、フランス料理をものにする。ハッサンの才能に気付いたマダム・マロリーは思わぬ行動に出る。
印象に残ったシーン
★マダム・マロリー役のヘレン・ミレン
言わずと知れた名女優。本作ではフランス語も話す。気品のあふれる強いフランス人女性を演じる。
★自然に囲まれた南フランス
川で魚を釣ったり、森できのこを採ったり、市場で買わなくても最高の食材がそろう南フランス。
庭で採れるオリーブからオイルを作るマルグリットのオーガニック食材にハッサン家族も舌鼓を打つ。
★スパイス入りのオムレツ
ハッサンはマダム・マロリーにオムレツの味を評価してほしいと頼む。果たして、ハッサン特製のスパイス入りのオムレツの味は…。
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★マルグリットのワンピース
自転車通勤のマルグリットはワンピースが多い。かごつき自転車で大自然の中を自転車で走る姿はスー・シェフという重労働と対比して可愛らしい雰囲気。
まとめ
リチャード・C.モレイスのベストセラー小説をもとに、スティーブン・スピルバーグが製作、『ショコラ』を手掛けてきたラッセ・ハルストレムが監督を務める。ディズニー映画。ストーリーにひねりはなく先も読めるが、気楽に観賞することができる楽しい映画。英語、ヒンディー語、フランス語が入り混じる本作。字幕は主に英語だけだったため、ヒンディー語で亡き妻に話しかけるパパの台詞やマダム・マロリーのフランス語の台詞の意味も気になる。国は違っても「美味しい」と感じる料理で人々の心がつながるハートフルストーリー。
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